イントロダクション

あれはまだ、私が小さかった頃
パパとママに連れていってもらった古い劇場
はじめて見るお芝居は、きらきらしていて
とてもきれいで
すごく面白くて、私は夢中になった
……実はもう、どんなお話だったのかは
忘れちゃったけど
主人公がとてもかっこよかったことだけは覚えてる
それから少し時間がたって
お小遣いをもらえるようになって
私は時々、いろんなお芝居を観にいった
でも受験の時はさすがにいけなくて
第一志望の女子校にめでたく合格して
それからは、楽しくて、でもめまぐるしくて
気がついたら、もう冬
三学期になっていた
かつての同級生からメールがきたのはそんな頃……