赤羽 歩

赤羽歩

赤羽 歩(あかばね あゆむ)
21才/おうし座/A型/173センチ
劇団「アクシア」の役者。
アクシアが活動していた頃はファンも多く人気者だった。
普段は無口でぶっきらぼう。気分屋という噂も。
今回の公演では「ヨル」役。


【主人公】
「赤羽さんて、普段何してるんですか?」

【歩】
「普段?」

【主人公】
「稽古に来てない日、とか」

【歩】
「……今日は来ただろ」

【主人公】
「あ、はい」

【歩】
「ならいいだろ」

【主人公】
「え? あ……なんで来ないのか、って話ではなくて」

【歩】
「……?」

【歩】
「だったらなんだ?」

【主人公】
「だから、その、普段どうやって……と、いうか、
 何して生活……って、いえ、別にその、
 人それぞれ自由だと思いますし、
 咎めるとかじゃないんです、だから、あの」


直接的な表現を避けようとしているうちにどんどんわけのわからない事になる。
案の定赤羽さんは不審な目つきになってしまった。


【歩】
「待て」

【歩】
「何の話をしてるんだ、お前は」

【主人公】
「え? だから普段……」

【歩】
「俺が普段、どこで何してると思ってるんだ?」

【主人公】
「……お、思ってるというか」

【歩】
「どう聞いても、なんか変なこと想像してる
 言いぐさだっただろうが!?」

【主人公】
「ご、ごめんなさいっ!」


そう聞こえるよね、あれじゃ……。
というか、想像してるわけではなくて聞いちゃったんだけど。


【歩】
「俺をなんだと思ってんだ、お前」

【歩】
「言ってみろ?」

【主人公】
「あ、あの、聞いちゃったんです、けど」

【歩】
「何を」

【主人公】
「赤羽さんは、えーと、女性の……
 いわゆるパトロン的な人がいて、
 それで生活をされているという……」

【歩】
「はあ!?」

【歩】
「それじゃヒモだろ!」

【主人公】
「そ、そうですね」

【歩】
「誰がそんなこと……っ、て、センセーか!?」